変わる夢、変わらない一歩

セラピスト×スポーツトレーナーとして生きる中で学んだ子育てのヒント

先日、後輩トレーナーから相談を受けた。

彼は臨床2年目ながら、

地方の県代表トレーナーや出身大学水泳部のインカレ帯同に向けた誘いがあるなど、目標としている日本代表トレーナーへの道につながる経験を着実に積んでいる。

一方で、もともと彼には別の夢もある。

「海外で語学を学びたい」

「海外のトレーニング理論に触れて成長したい」

将来、家庭を持って自由に動けなくなる前に挑戦しておきたい気持ちもある。

だからこそ、

「今のチャンスを追うべきか」

「海外に飛び出すべきか」

考えれば考えるほど分からなくなってしまったそうだ。

正直、羨ましい悩みだと思った。

自分は若い頃、地方で地道に活動を続けながら、少しずつ目の前の仕事を積み重ねてきた。

彼のように複数の可能性が目の前に広がっている状況は、優秀で器用だからこそ生まれる悩みなのだろう。

ただ、これまで多くの人を見てきて感じることもある。

若い頃に描く将来像は、意外と変わる。

20代前半で「絶対にこれがやりたい」と思っていたことが、経験を重ねる中で違う形になることも珍しくない。

だからこそ焦ってすべてを掴もうとすると、かえって足元がおろそかになる。

目の前の一歩を積み重ねる前に、遠くの未来ばかり追いかけてしまうからだ。

そして、この話は子育てにも少し似ている気がした。

親になると、つい子どもの将来を考えてしまう。

どんな能力を伸ばそうか。

どんな経験をさせようか。

どんな大人になってほしいか。

もちろんそれも大切だ。

でも先のことばかり考えすぎて、今この瞬間の成長や日々の積み重ねを見失ってしまっては本末転倒である。

大事なのは、今の自分がどうしたいのかを考えること。

そして、それを言葉にすること。

さらに、その考えが将来変わったとしても、「ブレた」のではなく「成長した」と捉えること。

息子にも、自分の意思を持ちながら歩んでほしい。

そして親である自分は、その目標が変わることも含めて、温かく見守れる存在でありたいと思う。

目標は変わってもいい。

大切なのは、その時々で自分なりに考え、目の前の一歩を踏み出し続けることなのだと思う。

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